1年次
1年次では教養科目に加えて基礎的な専門教育料目を学びます。教養科目では人文、社会、自然の分野に加えて、英語、ドイツ語、さらに薬学教育の基礎となる基礎化学、薬用植物学を含む生物学を主に学びます。また、コンピュータ演習の中で医療分野でも利用されているコンピュータに関する基礎知識を修得します。この年次に配当される専門教育利目には有機化学及び分析化学があり、これらを通じて医薬品候補となる物質の構造、性質、反応、分析法を学びます。また、薬学や化学に対して興味を持たせるように工夫された薬学基礎演習や、将来薬剤師として活躍するにあたっての心構えを学べる総合科目が用意されています。
2年次
2年次の教養科目としては人文、社会の分野と英語、ドイツ語に加えて総合文化演習が開講されます。この演習は、「読み、考え、まとめ、表現する力」を養うことを目的に行われます。専門教育科目では基礎薬学系料目として重要な有機化学、物理化学、機器分析学のほかに生化学、微生物学、生薬学などを修得し、病気や生体と薬のかかわりを学びます。そして、この学年から本格的な実習が始まります。
3年次
3年次では応用的色彩の濃い医療薬学系及び衛生薬学系専門教育科目を中心にカリキュラムが開講されます。薬品化学、薬理学、薬剤学、衛生化学を中心に「すぐれた薬をつくる、薬を患者に適切に与える、薬を必要としない健康な体をつくる」という、薬学に期待される3つの社会的使命に深くかかわる科目を学びます。同時に多くの重要な実習科目が加わり、経験と技術を磨きながら、薬学科と衛生薬学科の特徴を活かす選択科目も用意され、将来進むべき道に適した勉強を進めることができます。
4年次
4年次では選択科目を中心とした講義とともに、ゼミナール方式の特別実習又は特論が開講されます。講義や実習の合間に研究室での実験や図書館を利用して文献や論文を読む時間が多くなります。特別実習は9月から12月にピークを迎え、得られた成果を学内発表します。4年間の勉学の集大成といえます。また後期の講義は、薬剤師国家試験合格をめざした薬学総合講座を中心に進められます。一方、薬学教育における総合料目と位置づけられるべき病院薬剤部及び薬局における実務実習が開講されます。これは生命倫理に立脚した薬学を臨場感を伴って修得することができる実習であり、最近その重要性がますます深まっています。