神戸薬科大学は、1930(昭和5)年に設立された神戸女子薬学校をその母体としているが、1932(昭和7)年には神戸女子薬学専門学校となり、この年をもって創立の年としている。 専門学校は、第二次大戦後の学制改革により、1949(昭和24)年、神戸女子薬科大学となった。 |
|
大学昇格時には薬学科1学科のみであったが、1965(昭和40)年には衛生薬学科が増設され、2学科となり今日にいたっている。 | |
その後、1967(昭和42)年大学院修士課程を開設、さらに1979(昭和54)年には同博士課程を増設した。なお、大学院博士課程は設立当初から男子をも受け入れている。 | |
さて、本学が創立された昭和初期には、女子に門戸を開いている高等教育機関はごく限られていた。 しかし、大きな社会の流れのなかで女子の高等教育への願望が大きくなり、また国民全般の経済状況の向上も女子の進学を可能とした。 | |
本学は、そのような社会的背景のもとに、科学的な素養を身につけ、社会に貢献できる女子を育成すること、さらに薬剤師資格を得ることによって女子の社会的な自立を促すことを目的として設立された。 この創立の理念は大学昇格時にも強く意識され、占領軍の共学化への勧告にもかかわらず、戦後も女子薬学教育機関として歩み続け、60余年の歴史を刻んできた。 | |
しかし、女子の社会的進出は目覚ましく、また女子に門戸を閉ざしている大学は皆無となった。 そのような時代に、本学が女子のみを対象として薬学教育を行う社会的意義は大きく減少したと言わざるをえず、むしろ男子にも開放することにより、本学の教育研究が活性化されると期待されるようになってきた。 | |
そこで、教授会の合意のもとに法人理事会は1994(平成6)年4月を期して男女共学制の導入を決定し、大学名も神戸薬科大学と変更した。 |